二日酔いは、病気ではありません。短時間で大量のアルコールを摂取したことで起こる急性アルコール中毒などの場合には、早急に病院を受診したほうが良いのですが、二日酔いで病院を受診しても、治療はしてもらえないのです。

同様に、二日酔いに効く、という薬もないのです。だからこそ、二日酔いは辛いのかも知れません。

二日酔いとは、摂取したアルコールや代謝過程で生じるアセトアルデヒドが排出されず、体内に留まっていることによって起こります。

ということは、アルコールやアセトアルデヒドをよりはやく分解する、あるいは分解を促進してくれるようなお薬があれば、二日酔いは早くよくなるといえるかもしれません。そんな夢のようなお薬があるかというと、実は無いのです。

アルコールを摂取して、はからずも二日酔いになってしまったら、あとはゆっくりと体を休め、アルコールがすべて体から出て行ってくれることをただ待つしかないのです。それでも、二日酔いの症状で見られる胃のムカムカ感には胃腸薬が、また飲酒後に表れやすい低血糖にはスポーツドリンクや果汁100%ジュースなどが有効です。

アルコールの分解過程で体から失われる水分を補いながら、体をゆっくり休めることが、二日酔いの最良の治療方法かもしれません。