二日酔い、経験したことはありますか?

辛いですよね。
お酒を飲みすぎた翌日に、喉の渇きや頭痛を感じたことはありませんか?

実はアルコールには利尿作用といって、体内の水分を体の外へ出してしまう働きがあるので、喉が渇くのです。この利尿作用によって脱水症状になると、特に水分を多く必要としている脳が縮小するという現象から、頭痛が起こります。

ところで、二日酔いはそもそも何なのでしょうか?

アルコールは体の中に入ると、肝臓で分解されます。その肝臓での分解能力を超えてアルコールを飲んでしまうと、分解されなかったアルコールや、分解の過程でできたアセトアルデヒドが体の中に残り、先ほどのような様々な症状を引き起こしているのです。

二日酔いで感じる症状は、他にもありますよね。体のだるさや力の入りにくい感じ、冷や汗や目のかすみなどが、例として挙げられます。また、空腹の状態でアルコールを飲むと、アルコールが胃の粘膜を破壊するため、胃酸が直接胃を攻撃する状態となり、胃の中で出血したりもします。

さらに、アルコールをたくさん摂取すると、尿と共に体内のミネラルも失われます。マグネシウムやカルシウム、亜鉛などがこれにあたりますが、これらが失われると、何ともいえない体のだるさ、重さ、脱力感を感じます。

ミネラルが失われるのと同時に体内に残ったアセトアルデヒドが、体液のバランスを乱し、体のあらゆる細胞のエネルギー源となっている血糖を減らしてしまうという悪影響をもたらすのです。

アルコールは体にとっては、百薬の長でもあり、同時に百薬の毒とも言います。薬も毒も、そのどちらも分解しているのは肝臓ですので、肝臓の状態がアルコールの分解能力、ひいては二日酔いと関連しているといえるでしょう。

ただ、どうして二日酔いが起きるのか、二日酔いが起こりやすい人、二日酔いが起こりにくい人の違いなど、まだ解明されていないことがたくさんあります。今後の研究に期待したいですね。